結婚式などのお祝いごとでのお祝い金の封筒への書き方は、マナーの中でも特に気をつけるべき点の一つです。
金額を漢字でどう記すかは、多くの人が悩むことの一つです。
お祝い金の封筒は、受け取る本人だけでなく、その家族や親戚にも見られることがあるので、間違った漢字や書き方をすると、失礼に当たることがあります。
「壱(一)」「弐(二)」などの普段あまり使わない特別な漢字を使うことから、どのように書けばいいか迷う人も多いでしょう。
Twitterでは、このような疑問や悩みを持つ声がよく見られます。
お祝い金の封筒は日常生活でよく使うわけではなく、冠婚葬祭のマナーはみんなが共通して直面する問題です。
そこで、正しい漢数字の書き方、適切な金額で「也」を使うべきかどうか、そして一般的なお祝い金の相場と礼儀について、このガイドにまとめました。
次のお祝いごとには、ぜひこの情報を参考にしてください。
結婚式のご祝儀、漢字での金額の書き方は?
結婚式のご祝儀の金額の書き入れには、伝統的に漢数字の古い字体を使うことがすすめられています。
例えば、一万円をご祝儀にする場合、「1万円」ではなく「金壱萬圓」、「3万円」では「金参萬圓」というように書きます。
この古い漢字を使用する主な理由は、金額が後から変更されるのを防ぐためです。
標準的な漢字「一」や「二」を使うと、他の金額に書き換えられやすくなります。
書き換えの例として、「一万円」や「二万円」が他の金額に変更されることがありますが、古い漢字「壱」「弐」「参」「拾」を使うと、書き換えが難しくなります。
これは、伝統や礼儀を尊重するだけでなく、金銭トラブルを防ぐためです。
「五」「七」など、もともと書き換えにくい数字は、特別な古い字体を使う必要がありません。「七」は特に、古い字体を使っても一般的には理解しにくいため、通常の「七」で問題ありません
「万円」を表す際には、「萬圓」という古い字体を使いますが、「円」の表記が現代では一般的です。
「萬円」も受け入れられます。
ご祝儀の金額は、相手によって適切な額が異なりますが、以下が一般的な相場です。
- 結婚式に出席しない場合:1万円
- 友人や職場の同僚:3万円
- 兄弟姉妹・親族:5万円から10万円
通常、奇数額を包むのがマナーで、偶数額は避けられます。
「4(死)」「9(苦)」は縁起が悪いとされ、避けられますが、「2(ペア)」「8(末広がり)」などの良い意味を持つ偶数額が選ばれることもあります。
「2」は特に古い世代には好まれないため、注意が必要です。
ご祝儀には新札を使用し、お札の向きを揃えて人物の肖像が上に来るように包むのが一般的です。
大きい金額の漢字表記方法
十万円以上の金額を漢字で書く際の正しい方法をご説明します。
- 十 ⇒ 拾
- 百 ⇒ 百
- 千 ⇒ 阡
- 万 ⇒ 萬
- 円 ⇒ 圓
「10」以上の数字は、上記の漢字を用いて表記します。
たとえば、10万円は「金 拾萬円」と表されます。
さらに具体的には、
- 15万円 ⇒ 金 拾五萬円
- 21万円 ⇒ 金 弐拾壱萬円
- 50万円 ⇒ 金 五拾萬円
- 100万円 ⇒ 金 壱百萬円
このように、各金額を漢字で表記します。
高額ご祝儀に「也」を加える慣わし
高い金額を表す際に「也」をつける習慣は、主に大きな金額の場合に行われます。
特に、ご祝儀で十万円以上を贈る際に「也」を添えることが普通です。
「金 壱萬円也」と書いた経験がある方も、これがマナー違反ではないと安心してください。
「也」を金額の後に加える習慣は、昔「銭」を単位として使っていた時代に、金額にさらに数字が加わることを防ぐために使われていました。
「也」の使用は古くからの正式な礼儀とされていますが、近年では「也」を省略しても良いという意見も広まっています。
それでも、十万円以上のご祝儀に「也」を加えることは一般的には無難とされているので、覚えておくと良いでしょう。
ご祝儀金額の書き方と適切な漢字の選び方 まとめ
ご祝儀を贈る時、伝統的な漢字を用いて金額を記すことがすすめられています。
以下は、ご祝儀によく使われる金額とそれに対応する漢字の書き方の例です。
- 1万円 ⇒ 金壱萬圓
- 3万円 ⇒ 金参萬圓
- 5万円 ⇒ 金五萬圓
- 7万円 ⇒ 金七萬圓
- 8万円 ⇒ 金八萬圓
- 10万円 ⇒ 金拾萬圓也
ご祝儀袋は、受け取る方だけではなく、その家族や他の親族にも目にすることがあります。
特に、職場の上司や社会的地位の高い方にお渡しする場合には、間違った漢字を使うと恥ずかしい思いをすることがあり、マナーや常識を守ることが求められます。
ご祝儀は祝福の意を表すものですので、適切な金額の表記に注意を払うことで、お祝いの気持ちをより適切に伝えられます。